点呼に必要な項目
点呼簿に記載が必要な項目の中に『呼気検査』があります。
文字どおり呼気を検査することで、その主な目的は呼気内のアルコール含有の有無を調べるためのものです。
アルコール含有の有無は乗務前と乗務後に調べる必要があります。
そして、その際に利用される器具が『アルコールチェッカー』です。
点呼簿に記録が求められる項目
点呼の中でアルコールに関してチェックしなければならない項目は次のとおりです。
②酒気の有無
正直なところ、アルコールチェッカーを利用しないアルコールチェックなど存在しないと思いますので、①のアルコールチェッカー使用の有無については意味がないようにも思えます。
事実、旅客自動車運送事業運輸規則にも以下の記載があります。
第24条第4項
旅客自動車運送事業者は、アルコール検知器(呼気に含まれるアルコールを検知する機器であつて、国土交通大臣が告示で定めるものをいう。以下同じ。)を営業所ごとに備え、常時有効に保持するとともに、第一項及び第二項の規定により酒気帯びの有無について確認を行う場合には、運転者の状態を目視等で確認するほか、当該運転者の属する営業所に備えられたアルコール検知器を用いて行わなければならない。
『アルコール検知器を営業所ごとに備え』とは?
サポート先の方から良く受ける質問をまとめておきます。
A:上記の『アルコール検知器を営業所ごとに備え』については、営業所に備え付けの検知器以外にも、各車両に1台ずつ携帯用のものを利用してもいいことになっています。
つまり固定型である必要はありません。
A:アルコールチェッカーの性能については、一部の場合を除き『当面、性能上の要件は問わないものとする』となっています。
A:毎日行うのは『目視での確認』です。
①電源がはいるかどうか
②損傷がないかどうか、となっています。
少なくとも週に1回行うことが必要なチェック次の2点です。
①確実に酒気を帯びていないものをチェックしたときに反応しないこと
②マウスウォッシュなど、アルコールを含む液体を口に含んだ後にチェックした場合、正常にアルコールを検知すること
※できれば毎日チェックする方が望ましいそうです。
アルコールチェッカーには番号を振りましょう
最近サポート先から教えてもらったのですが、社内に複数のアルコールチェッカーがある場合は、それぞれに番号を振るように当局から指導されたそうです。
更に点呼簿の記載欄を増やして、アルコールチェックに使用したアルコールチェッカーの番号を入れることも求められたようです。
チェッカーの番号についてはいろいろ工夫の余地があります。
営業所を1番として、それから順に2,3と振っていく方法もありますが、おすすめは以下のものです。
台数の多い会社さんなどは、この方法で間違いが少なくなるでしょう。
②ナンバーの『ひらがな部分』を識別記号にする。
希望ナンバー制度を利用して、車両のナンバーを統一している会社にお勧めです。
最後に
アルコールのチェックは点呼の最重要項目と言っていいものです。
しっかりと行って、安全な運行状態を確保しましょう。