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貸切バスやロケバスで交代運転者の配置料金の例外について

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一般貸切旅客

当社のサポート先のロケバス会社から、交代運転者の配置料金についてご質問がありました。

このお話については、私も他の方から伝聞でお聞きしましたので、当事者の方がどのような内容で相談されたかどうかは不明です。

支局とのやり取りなども、あくまでも間接的にお聞きしたものです。
予めお断りしておきます。

配置料金はいただかなくていい?

ロケバスというのは、貸切バス事業の中でも、かなり特殊な使われ方をする業態です。

その特徴としては、車両そのものの運行時間は短いのですが、撮影場所での待機が長く、結果としてドライバーさんの拘束時間がとても長くなるというものが挙げられます。

このような業態の特性から、ロケバスは総じてバス代が高くなる傾向にあり、また交代運転者の料金についても・・・

ご相談内容については創作ですが・・・

今回のご相談は、この交代運転者配置の料金について、とあるロケバス関係者の方が運輸支局、運輸局と交渉された内容に関するものです。

運輸支局への相談内容
★ロケバスの関係者の方が、以下のような内容で関東の運輸支局に相談されました。(らしい。)

『出発地から1時間程度の場所まで送って行って、そのまま撮影中に待機』
『結局15時間その場で待機することになったので、交代運転者を現地に派遣』
『ロケ地から1時間で降車場所まで送り、15分で車庫に戻った』

『このような運行で、最初から最後まで交代運転者の料金をいただかなければならないのは、お客様の負担を考えてもおかしい。

支局と交渉されたロケバスの関係者の方は、上記のように話されたそうです。

普通に考えて、そりゃそうだ!という感想です。

支局の答えは?

私も相当驚いたのですが、支局の答えは、『取れない場合は、取らなくていい』とのことだったそうです。

※繰り返しになりますが、これは伝聞を文字にしています。
実際に支局の方がそう話されたかどうかはわかりません。

関東運輸局の見解は?

私もこの話には驚いて、すぐに関東運輸局に問い合わせをしました。

結論は?
いつも助言をいただいている担当官の方に事実かどうかお尋ねしました。

結論としては、取らなくてもよい場合が存在するとのことでした。

その事例のひとつが、上記のように、運転時間が極端に短く、拘束時間だけが長くて、16時間を超えてしまうような場合だそうです。

↓ここからが大切↓

ただし!交代運転者の配置料金を取らなくていい事例については、都度、問い合わせごとに検討する形になるので、明確な基準があるわけではない、とのことでした。

困ったなあ・・・

もともと10月の公示運賃改定前までは、交代運転者の料金の制度は、かなり融通が利くものでした。
例えば、今回のように現地でドライバーを交代させた場合は、交代運手者の配置料金を取る必要はなく(むしろ取ってはいけない)、ロケバスの業務実態にも適した良いしくみだったと思います。

特に、ロケバスのような運行形態の場合は、拘束時間の長さ=運転時間の長さにはならないので、現地での(特別料金なしでの)ドライバー交代は、業務上マストの制度だったと言えます。

交代運転者の配置料金に関する今回の制度改正は、ロケバスの業務実態があまり理解されていないところで決まってしまった感があります。

なんとかしないとロケバスは仕事ができなくなる

私は、そもそもロケバスが一般貸切旅客のカテゴリーに入っていることがおかしいと思っています。

使用する車両は、14人乗りのコミューターが多く、再三お話しているとおり、距離は走らず、時間が超長い業態です。

同じ小型でも、マイクロバスなら29人まで乗れますから、まだお客様の負担は小さくて済みますが、コミューターで同じ料金。
更に、往復2~3時間しか走行しないのに、時間制運賃は16時間超え、おまけに交代運転者の配置料金がくっついてきたら、ロケバスを利用する人がいなくなってしまいます。

ロケバス、というくくりで法令を変更することはできないでしょうが、せめて、コミューターを小型から分けた別枠にすること、それに交代運転者の配置料金については、従来の形に戻す、というような改善を求めたいと思いますが・・・

皆さんはどうお考えですか?