点呼と営業所の関係を理解しておきましょう

点呼を行うのは運行管理者

点呼を行うためには、資格が必要です。
一般的には、運行管理者という国家資格を持った人が行います。
一部の例外として、基礎講習を受講した人を、運行管理者の補助者として選任し、点呼業務を行わせることも可能です。

貨物、旅客どちらの場合も、運送事業を営むためには、1つの営業所に最低1名以上（一般貸切は2名以上）の運行管理者を選任（配置）しなければなりません。

運行管理者の業務は多岐にわたります。
どれくらいたくさんあるかって？
知りたいのであれば、貨物自動車運送事業輸送安全規則20条ないしは、旅客自動車運送事業運輸規則48条を読んでみてください。

Aバス会社には、東京と大阪に営業所があります。
対面点呼はそれぞれの営業所で行いますから、東京のドライバーは東京営業所の運行管理者から点呼を受けます。
まあ、これは当たり前と言えば当たり前の話なのですが・・・・

✅当社に寄せられた素朴な疑問

Q:電話点呼なら東京、大阪どちらの運行管理者が点呼してもいい？

A：ダメです。
東京のバスが長野県のホテルにいるような場合のことですね。
この場合、東京営業所の運行管理者が電話点呼すべきです。

Q:東京のバスが運行途中で大阪まできたので、大阪営業所に一時帰庫した。
翌朝の点呼は、大阪営業所の対面点呼でいい？

A:ダメです。
これは認めてもよさそうですがダメだそうです。
やはり、運行途中で大阪営業所に一時帰庫したバスの所属は東京なので、東京の運行管理者が電話点呼すべきとのことでした。

運行管理者の仕事というのは、単に点呼を行うだけではありません。
担当する運行のすべてに責任を持つ立場にあるのが運行管理者で、点呼はその責任の一部にすぎないからです。

点呼は、運転士さんの健康状態などのチェックだけをするのではありません。
例えば、当日の行程の確認や、立ち寄り先での注意、運行に際して注意するべき点など、多岐にわたる確認を行う機会でもあるのです。

適切な点呼を行うためには、行程のすべてを理解している所属営業所の運行管理者の知見がとても大切なのです。

先ほどの事例、行程途中での大阪営業所一時帰庫ですが、単に運転士さんの健康状態をチェックするための面談であれば、むしろ積極的に行うべきだと考えます。
もちろん、点呼とは別の話ですが。