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旅客運送事業の法令違反への関与が疑われる旅行会社等に対する処置について(令和8年通達)

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一般乗用

運送事業者は法令違反によって罰を受ける

旅客自動車運送(バス・タクシー・ハイヤーなど)を営む事業者は、様々な法令等のルールから直接的、間接的な影響を受けながら、事業を経営しています。

法令等のルールに反した運行(経営)をした事業者は、処分のために規定された別のルールによって、警告を受けたり、車両の使用を停止させられたりします。

旅行会社等の関与とは?

前述のように、運送事業者が法令等に違反するような運行をした場合、事業者は行政処分によって相応の罰を受けます。

しかし、運送事業者が自分の判断で法令違反をしているわけではなく、彼らよりも立場の強い側のだれかが指示によって、違反をしなければならないような運行をさせられていたとしたら、どうなるでしょうか?

もしそうであるならば、実際に違反をした運送事業者だけを罰しても、同様の違反を完全に防止することはできないかもしれません。

立場が弱い運送事業者
一般的に、運送事業者と旅行会社等の力関係を考えると、「仕事を受ける側の運送事業者の方が、仕事を出す側の旅行会社等より立場が弱い」ことから、運送事業者の違反の中には、旅行会社等のムリな要求が原因であるケースがあります。

こうした力関係の背景に目を向ける視点が大切です。

最初の通達は平成20年

今回改正された「一般貸切旅客自動車運送事業者の法令違反への関与が疑われる旅行業者等の関係機関への通知について」という通達は、平成20年(2008年)に初めて発出されたものです。

範囲が広がった
平成20年版の同通達は、主として貸切バスと旅行業者との関係について規定されたものでした。

それが、今回の令和8年版では、対象を大きく広げる形になりました。

旅行会社等による関与が疑われる場合とは?

旅行会社等による関与が疑われる場合とは、例えば、以下のような場合をいいます。

具体例
1.運賃関連

・事業者が届け出ている運賃・料金の下限よりも低い額での運行を指示された場合
・旅行会社等から、キックバックを求められ、実質下限割れとなった場合

2.改善基準告示関係

・交代運転者を配置すべき行程であるのに、ワンマン運行を指示された場合
・連続運転時間が4時間を超える場合であるのに、行程の変更を認めない場合

令和8年版ではどこが拡大された?

平成20年版と令和8年版を比較して、考えてみましょう。

対象業態が拡大された
✅対象業態の拡大

平成20年版は、貸切バスの相次ぐ事故や安全問題等を背景にして、旅行業者等との関係を是正するために出されたものでした。
令和8年版では、貸切バスに加えて、タクシー・ハイヤーの事業者が追加となりました。

タクシーやハイヤーでは、特定地域・準特定地域の指定や乗車定員・運行管理等に関する違反において、旅行業者等の関与が疑われるケースも広く通知や連携の対象とすることになっています。

✅旅行サービス手配業の追加

一般的な旅行業者だけでなく、手配を担う旅行サービス手配業者による関与も想定されたルールに変更されています。

旅行会社等の関与が疑われるとどうなるのか

貸切バスや、タクシー・ハイヤー事業者における監査の結果、運送事業者の法令違反に、旅行業者等の関与が疑われる場合、観光庁などの関係機関へ速やかに通知・情報共有を行う仕組みが定められています。

通知を受けた観光庁は?
通知をうけた観光庁は、当該旅行会社等を管轄する地方運輸局観光担当部署や、都道府県へ通知を行います。

通知を受けた各監督機関は、旅行会社等に対し、旅行業法に基づく立入検査や指導といった対応を取り、その結果を国土交通省の自動車局安全政策課を経由して各地方運輸局にフィードバックするシステムとなっています。

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