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貸切バス 手数料の支払いで下限運賃を割り込んだらどーする?(原価計算の話)(6)

2020年4月3日05時39分

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

最後は安全運行経費

原価計算において、最後に考慮しなければならないのは、安全運行経費です。
この経費については、前回の適正利潤よりも計算が簡単ですので、安心して読み進めてください。

安全運行経費というのは、安全のために必要な『オプション的要素の装備やしくみ』にかかる費用のことです。
前回まで考えてきた様々な経費に、この安全運行経費を加えたものが、安全に運行するための原価とされるわけです。

 

安全に対する投資を計算する

自動車というのは、エンジンやタイヤなど、運行に必要な最低限の装備がキチンと仕事をしてくれれば走ります。
ドライブレコーダーがなくてもカーブは曲がれますし、デジタルタコグラフがなくても坂道で止まってしまうことはありません。
しかし、ドライブレコーダーは事故の抑制につながりますし、デジタコは日ごろの運転をチェックするために、大いに役立ちます。

貸切バス事業者安全性評価認定制度(セーフティバス)も、運行のためにどうしても必要な取り組みではありません。
その事業者が会社全体の取り組みとして自社のバスの安全性を数値化するしくみです。
★を持っているからといって、絶対的に安全が確保されたわけではありませんが、安全に対して一定の取り組みを行った事業者として評価されるわけです。

 

安全に対する投資(余裕)を原価に乗せる

安全運行経費というのは、車両が安全に走行するために直接作用するわけでないが、有効に作用すれば安全運行により役立つための費用です。

安全運行経費には、以下のようなものが挙げられます。
①貸切バス事業者安全性評価認定制度に係る費用
②先進安全機能を装備した車両への切り替え費用
③デジタコ導入費用
④ドラレコ導入費用
⑤安全コンサルティングに係る費用
⑥運行管理機器(運行管理ソフト導入など)に係る費用

 

簡便に時間単位で計算する方法でもいい

上に書いた①~⑥までの費用を真面目に計算していくのはなかなか大変です。
でもご安心ください。
安全運行経費はもっと簡単な方法で計算することができます。

主要経済指標の中で、基準安全コストという数値が決められており、たとえば平成31年度の場合は、160.91円となっています。
この160.91円というのは何かというと、乗務時間1時間当たりの安全運行経費です。
 
たとえば、ある会社さんで1台のマイクロバスの年間乗務(走行)時間が1年間のトータルで1460時間だったとします。
(1日10時間走行・実働率40%として計算 ※点検点呼時間は除く)
この会社が同じようなマイクロバスが3台を運行していたとすると、安全運行経費は以下のように計算されます。
1460(時間)×3(台)×160.91(円)=704,786円

 

おおむね理論値(時間単位)の方が厳しい結果になる

原価計算では、実際に支出した安全運行経費と、上のように乗務時間で計算した理論値とを比較して、高い方の数値を採用します。
先進安全機能を装備した大型車両などを導入した年度などは、安全運行経費が跳ね上がる可能性がありますが、このような事例以外であれば、上記の理論値を計算しておけば、ほぼ問題ないはずです。
 
さあ、ここまで6回にわけて原価計算の方法について考えてきました。
では、次回は実際に国土交通省が公開している原価計算シート(Excel)で自社の原価(参考値)を計算してみましょう。
 

【中小企業診断士/行政書士 高原伸彰】

 

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