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【貸切バス】初任運転者を選任するプロセスを詳しく説明します

2022年04月03日16時58分

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

初任運転者を選任するための手順について、初歩的な目線で解説します。
記事の最後に初任運転者教育の証拠書類のリストもつけておきます。
管理者の皆さんには少し物足りない内容だと思いますが、復習も兼ねて時間のあるときにご一読ください。

とにもかくにも、まず健康診断

新人さんが入社をしたら、すぐに健康診断を実施しましょう。
万が一でも、心身に問題がある(運転という業務に影響がある)結果の場合は、選任どころではなくなる可能性があります。

健康診断の種類は、雇い入れ時健康診断の項目を満たすものを選びます。
必ずやらなければならない項目を飛ばさないように注意しましょう。

 
すでに別の仕事で入社済みだったり、別の事業用自動車のドライバーとして選任されている場合は不要なことがあります。
今回の解説は、事業用自動車のドライバーになるために、新しく入社した方を基準に書かせていただきます。
以下、同様の基準でお読みください。
 

運転記録証明書の取得

入社の前に本人に説明をして、事前に取得しておいてもらいましょう。

運転記録証明書には、過去の違反履歴などが書かれています。
さかのぼる期間には、1年・3年・5年の3種類がありますが、今回必要なのは、3年ないしは5年です。
なぜ、運転記録証明書が必要なのでしょうか?
 
その答えは、次にプロセス、適性診断の受診にあります。

 

新人さんの適性診断には3種類ある

適性診断には、一般診断、初任診断、適齢診断、特別診断があります。
その中でも、初任運転者が受診する可能性がある適性診断は、初任診断・適齢診断・特別診断のいずれかです。

上で説明した運転記録証明書に、事故の記録がなければ、初任診断ないしは、適齢診断を受けてもらいます。
初任運転者の中でも、65歳以上で入社される方には、初任診断の代わりとして適齢診断を受けてもらいましょう。
 
問題は運転記録証明書に、事故の記録があった場合です。
もしも事故惹起者でることが分かった場合は、特別診断を受診しなければなりません。
この場合も、適齢診断の場合と同様、特別診断の受診によって初任診断を受診したことになります。

 

事故惹起者とは?
①死亡または重症事故を起こしたが、事故の前1年間に交通事故を起こしたことがない場合
②過去3年間に交通事故を起こした前歴がある運転者が、軽傷事故を起こしていた場合
③過去1年間に交通事故を起こした前歴のある運転者が、死亡または重症事故を起こした場合
 
上記のような運転者は、事故を引き起こしやすい(事故惹起)者として、特別な教育を受けた後でなければ、業務用自動車のドライバーになることはできません。
 
①、②の場合は、特別診断Ⅰ、③の場合は、特別診断Ⅱを受診することになります。

 

初任運転者教育(座学)

適性診断によって、ドライバー候補生の運転特性がわかったところで、個人個人に合わせた教育を行うことになります。

普通の初任運転者に必要なカリキュラム
①事業用自動車の安全な運転に関する基本的事項
旅客・貨物それぞれの社会的な役割やプロドライバーとしての心構えを勉強します。
事故を起こしてしまった場合の、社会的な影響などについても勉強します。
 
②事業用自動車の構造上の特性と日常点検の方法
バスやトラックの運転は、乗用車の運転とは大きく異なる部分があります。
実技と一緒に、新人ドライバーがこれから乗務する車両と同じタイプの車両を中心に勉強します。
異常を素早く発見するための、日常点検テクニックも学びます。
 
③運行の安全及び旅客の安全を確保するために留意すべき事項
お客様の乗降時の注意に加え、運行中の安全を守るための方法について学びます。
 
④危険の予測及び回避
予測運転の理論や方法を勉強します。
シミュレーショントレーニングを中心に、様々な場面での注意点を勉強します。
 
⑤安全性の向上を図るための装置を備える貸切バスの適切な運転方法
雇い入れた運転手さんが、衝突回避装置や被害軽減ブレーキなどが装備された車両に乗務することが決まっているであれば、その操作方法などを学習しておく必要があります。
これらの安全装置を過信しないように、上手に利用する方法を学びましょう。
 
⑥ドライブレコーダーの記録を利用した運転特性の把握と是正
この学習は実技訓練の後で行われます。
実技訓練中のドラレコ映像を利用して、初任運転者のクセや行動特性をつかみ、直すべきところは直していきます。

 

65歳以上の新人ドライバーに必要な教育
上で説明した項目に加えて、以下の教育が必要になります。
 
✔適性診断などの結果を見て、ドライバーが自分で『より安全な運転方法』を考える方向になるよう指導する。

 

事故惹起者に必要な教育
上で説明した必須項目に加えて、以下の教育が必要になります。
 
✔交通事故の事例を利用した再発防止策
✔交通事故を起こしやすいドライバーの心理的・身体的な特徴
✔具体的な交通事故の防止策
✔危険の予測及び回避(シミュレーショントレーニング)
✔安全運転の実技
✔プロドライバーとして、乗客の安全を守るために守らなくてはならないことを学習
✔ドライブレコーダーの映像を利用して、自分のクセなどを理解する勉強

 

実技訓練

座学と並行するかたちで、実技訓練も行いましょう。

実技訓練の注意点
✔20時間以上行いますが、これはハンドル時間です。
 
✔指導する教官が、自ら運転して教える場面もあると思います。
 この時間はハンドル時間に含まれませんので、注意しましょう。
 
✔これから乗務する可能性のある最も大きな車両を利用して行います。
⇒中型車をメインに乗務するドライバーであれば、中型車で訓練を行います。
 オプションとして、訓練用大型車を使用することに問題はありません。
⇒大型車をメインに考えているドライバーの訓練に中型車を利用した場合、この訓練時間は最低義務時間の20時間から除く必要があります。

 
当社のお客様から、以下のような質問がありました。
この点について、国交省の担当部署に質問しました。

質問:中型を中心に乗務するドライバーだが、たまに大型に乗務する可能性がある。
しかし、中型がメインなので、訓練は中型でよいか。

 
✔メインが中型でも、大型に乗務する可能性があるのならば、大型車で20時間の訓練を行う。
その上で、メインで乗務する中型車について、必要十分と思われるところまで訓練をすべきである。
(国土交通省担当者)

 

初任運転者教育の仕上げはドラレコ

初任運転者教育の仕上げは、実地訓練で撮影したドラレコ映像を利用しての教育です。

実地訓練を記録したドライブレコーダー映像は、20時間以上にのぼるはずです。
この映像から、訓練を受けたドライバーの運転のクセなどをピックアップしたダイジェスト版を作成します。
 
良い運転、悪い運転、続けた方がいい習慣、直した方がいいクセ。
安全運転に必要な様々な映像が残っているはずです。
 
この貴重な映像を利用して、今後の安全運転のための最終確認を行いましょう。

 

残しておくべき記録類

初任運転者教育の記録は、巡回指導、監査、セーフティなど、いろいろな場面で調べられる可能性があります。

残しておくべき記録類リスト(最低限必要なもの)
①点呼簿&日常点検簿
初任運転者教育の実地訓練は、実務の予行演習です。
実車と同じプロセスで出庫するようにします。
 
②運行指示書
指示書も作成して、読み方や修正の仕方なども勉強させましょう。
 
③ドライブレコーダー映像
20時間以上の映像を保管します。
車両の前方と、運転手を中心にした車内の映像は最低限必要です。
 
④運行記録計のデータ
デジタル、アナログどちらでも大丈夫なので、記録計のデータを残します。
このデータとドライブレコーダー映像が、ハンドル時間20時間の証明になります。
 
⑤日報
実務の予行演習として、日報も書かせて保管します。

 
いかがでしたか?
初任運転者の選任プロセスは、ミスが出やすく、巡回指導やセーフティでも注目されやすいところです。
慎重の上にも慎重を期して、正確な記録を保管するように心がけましょう。
 

【中小企業診断士/行政書士 高原伸彰】

 

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