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タクシー・ハイヤー事業の譲渡譲受について詳しく説明します

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

許可・認可について

今回のお話は、一般乗用(タクシー・ハイヤー)の譲渡譲受

事業用自動車運送を事業として行うための方法として最もベーシックなのが、国土交通省大臣の許可を受けることです。
一方で、ベーシックとは言えない、少し変わった方法として、事業の譲渡譲受というものがあります。
こちらは、許可ではなく認可。

今回は、タクシーやその他ハイヤー、都市型ハイヤーといった一般乗用旅客自動車運送事業における、事業譲渡譲受について詳しく解説します。

事業の譲渡譲受とは?

滝先生、ハイヤー事業を始める場合に、普通考えるのは許可の取得ですよね。
その他にも何か方法はありますか?

まあ、最も一般的な方法が許可の取得でしょうね。
でも、他にも方法はありますよ。
一番手っ取り早いのは、ハイヤー会社を丸ごと買ってしまうことです。

会社を買う・・・
その方法だと、許可や認可は必要ないということですか?

そのとおりです。
その他に、認可は必要ですが、ハイヤー事業だけを切り離して譲り受ける方法もあります。
それぞれに一長一短ありますから、よく検討した方がいいですよ。


✅会社の買収

ハイヤー事業を新しく始めたいと思ったとき、もっとも簡単(手順が少ないという意味)なのは、会社の買収です。
メリットは、許可や認可が不要である、という点でしょう。
何しろ、今営業中のハイヤー会社を丸ごと購入するわけですから、非常に手っ取り早い方法といえます。

代表的なデメリットとしては、隠れた債務や契約も含めて手に入れなければならない危険性があるという点や、ハイヤー以外の他事業も同時に購入する必要がある点が挙げられます。

✅事業の譲り受け

会社全体を購入するのではなく、ハイヤー事業のみを譲り受けることもできます。
これがいわゆる事業の譲渡譲受です。

メリットとしては、狙った事業のみを譲り受けることになるので、隠れ債務や契約の調査に費用や時間をかける必要がない点が挙げられます。
デメリットとしては、国土交通大臣の認可が必要であることが考えられます。

なぜ譲渡譲受が検討されるのか

なるほど、それぞれの方法にメリット、デメリットがあるわけですな。
う~ん、やはり新規許可が一番よさそうだなあ・・・

いやいや・・・
新規許可は新規許可で、とても高いハードルがあるのですよ。

え?
新規許可に高いハードル?
なんのことです?

タクシーやハイヤーは、そもそも許可申請ができないところが多いのです。

ど・・・どういうことですか!?


タクシーやハイヤーといった一般乗用旅客自動車運送事業において、事業の譲渡譲受が検討される理由として、地域別の需給バランス調整の問題(総量規制と言います)があります。

タクシーやその他ハイヤーについて、このような総量規制のかけられている地域には、特定地域と準特定地域の二種類があります。

✅特定地域とは?

タクシーやその他ハイヤーの供給が過剰で、このままでは健全な経営、輸送の安全、利用者の利便確保が困難であると判断された地域です。
特定地域では、新規の参入や増車が基本的に禁止されています。

✅準特定地域とは?

タクシーやその他ハイヤーの供給が過剰となるおそれがあると認められる地域を言います。
特定地域ほどの厳しさはありませんが、基本的には新規参入や増車がむずかしい場所です。

このような規制がかけられている事業だからこそ、新規許可ではなく事業の譲渡譲受という方法が検討されるわけです。

全部譲渡と一部譲渡?

一般乗用旅客自動車運送事業で事業の譲渡を受けようと思ったとき、大きく分けて二つの方法があります。
一つは、事業の全部譲渡、そしてもう一つが、部分譲渡です。

事業の全部譲渡と言うのは、文字通り一般乗用旅客自動車運送事業のすべてを譲り受ける方法のことです。
当該会社で現在認可されている、すべての台数の車両も受け取ることになります。

一方で、事業の部分譲渡と言うのは、事業を譲渡しようとする会社の事業の一部を譲り受ける方法のことです。
一部というのは車両(の枠)のことです。
例えば、東京でA社というタクシー会社が100台のタクシー車両(枠)を持っていたとき、そのうち20台分の車両(枠)を譲り受けるような場合です。

✅枠ってなに❓

特定地域や準特定地域では、一般乗用旅客自動車運送事業の新規許可はもちろんのこと、増車も簡単には認められません。
つまり、上記のA社さんにとっては、100台分のタクシーというのは、一種の許可枠のようなものと考えてよいわけです。

特定地域や準特定地域のように、総量規制がしかれている地域では、この許可枠が一種の財産と考えられるので、全部や一部の譲渡と言った考え方が成立するわけです。

総量規制をかけている行政側からすると、総量(総台数)さえ変わらないのであれば、タクシーはハイヤーの会社が増えることは問題とならないのです。

一部譲渡を受けられるのは既存事業者のみ

全部譲渡については、どんな会社さんであっても譲り受ける側になることができます。
全部譲渡は、ある意味で会社の売買と変わらない部分があるからです。
しかし、一部譲渡となると、少し話が違ってきます。

✅一部譲渡を受けるには?

一般乗用旅客自動車運送事業の一部譲渡を受ける側は、すでに一般乗用旅客自動車運送事業の許可事業者である必要があります。

具体的な例でお話しましょう。
大阪でタクシー事業を営むB社が、東京にあるA社というタクシー会社から20台分を譲り受けることになりました。
この場合、B社では、A社からの部分譲渡の認可申請と同時に、東京に新規の営業所を新設する認可申請を行います。

部分譲渡の場合、タクシーを譲り受けるのは、タクシーの既存事業者、その他ハイヤーを譲り受けるのは、既存のその他ハイヤー事業者でなくてはいけません。
都市型ハイヤーの事業者は、この既存事業者にはあたらないので注意が必要です。

✅一部譲渡を受けるのが同じ交通圏の事業者の場合は?

一部譲渡を受けるのが同じ交通圏の事業者の場合も、同様に認可が必要になります。
東京のA社から東京のC社が20台分を譲り受ける場合は、その旨の認可申請をすることになります。

一般乗用旅客自動車運送事業の譲渡譲受に関する素朴な疑問

ここからは、一般乗用旅客自動車運送事業の譲渡譲受における素朴な疑問についてお答えします。

✅一部譲渡で受ける台数に決まりはある?

あります。
営業所を出す交通圏の最低車両数を満たさなければなりません。

✅法令試験はある?

全部譲渡の場合、譲り受ける側が新規事業者の場合は法令試験を受験しなければなりません。
一部譲渡の場合は、譲り受ける側が既存業者でなければならないので、受験義務はありません。

✅一部譲渡の場合、車両も相手から購入しなければならないの?

そのとおりです。
購入後に、新しい車両に入れ替えるのは自由ですが、譲渡譲受の認可申請においては、相手の車両ごとの購入が必要です。

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