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埼玉・狭山から発信し続ける思い(株式会社 早稲田商事 様)

2017年2月27日16時21分

日本有数の茶どころ、狭山で環境保全に取り組む。

「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」
狭山茶は静岡茶、宇治茶と並んで日本三大茶と呼ばれる銘茶で、関東でも指折りの名産品だ。

他の茶どころの製品と比較して、日常使いをする煎茶がラインナップの主流であるため、私たちが普段から口にすることが多い、馴染み深い味わいの銘茶である。
その歴史は古く、このあたりが「武蔵国」と呼ばれていた時代から栽培され、現在では埼玉県狭山市、そして入間市で狭山茶を栽培する多くの畑を見ることができる。

今回取材をさせていただいた株式会社早稲田商事は、そんな日本茶文化を支える埼玉県狭山市で発泡スチロールを主力に様々なプラスチック製品のリサイクルを行う環境保全企業だ。

身近な素材、発泡スチロール。

発泡スチロールの歴史は古い。
素材として利用されはじめたのは1950年代、ドイツでコルクの代用品として使われるようになったのがその起源。

石油から作られたポリスチレンに発泡剤を混ぜて作られた原料ビーズを蒸気で加熱、なんと約50倍にまで膨張させたのが、私たちの生活の中で活躍する発泡スチロールである。

発泡スチロールと聞いて皆さんは何を連想されるだろうか。

生鮮食品、つまり魚や肉を冷たい温度のまま運ぶための道具。
新しい電化製品を買う。自宅でワクワクしながら段ボールを開けたときに、商品を大事に守ってくれている緩衝材。

スーパーでお肉を買ったとき、商品が乗せられているトレーも発泡スチロールであることが多い。
そう言われれば、納豆はそのほとんどが発泡スチロールに入れて売られている。

全体積の98%を空気が占めるこの素材は、原料がたった2%というエコ素材。
その上、市場に出回る発泡スチロールは、そのほとんどがリサイクルして再利用されるという、なんとも優秀な素材なのである。

ありゃりゃ・・・だれもいない。

今回取材させていただいた株式会社早稲田商事は使用済み発泡スチロールの回収、溶融、固形化、出荷という、再資源化の一連業務をワンストップで行う企業である。

このような複数の業務プロセスを持つ会社を取材する場合のセオリーとして、業務フローを上から順に追っていく方法が望ましい。
そこでまず私が取り掛かったのが、一連業務のスタートである、回収トラックの出発シーンの撮影だ。

朝早くから出かける運転手さんたちの邪魔になってはいけないと、事前の連絡はせずに早稲田商事の駐車場に向かう。

そもそもこの余計な気遣いが間違いのもとだった。

都内での回収が多い、と聞いていたのでトラックの出発は早朝6時くらいが適当、と勝手に考え、愛用のミラーレス一眼を助手席に意気揚々と初日の撮影に向かった。

事前のリサーチを怠り、余計な気遣いをした結果が上の写真である。
私が撮りたかった、早朝10数台のトラック出発シーンは私の想像よりも一時間早い、5時に終わっていたのだ。

発泡スチロールは空気を運ぶ。

発泡スチロールはその体積の98%が空気でできている。
それゆえに、保温効果が高く、物理的なショックをやわらげる緩衝材としての性能も高い。

製造する際の発泡段階で、発泡ビーズ同士がしっかりと融着するので、水を通さないのも大きな特徴だ。

つまり、発泡スチロールを運ぶということは、空気を運ぶことに他ならない。

よほど特殊な仕事でもなければ、空気を運ぶこと自体が業務にはならないので、発泡スチロールリサイクルのトラック輸送コストは極めて高い、と言える。
発泡スチロールのリサイクルを支える企業が共通して抱える難問である。

見てくれじゃない仕組みを作れ。

高いコストを少しでも低くするためにはどうすればいいのか。
一回で運ぶ量を増やす。車そのものの重量を下げる。走る距離を短くする。

様々な試行錯誤を繰り返す中で早稲田商事が考えたひとつの完成形がこれだ。

トラックで一度に持ち帰る発泡スチロールの量は20立米(りゅうべい)
(1立米はたて、よこ、たかさ、すべてが1メートルの箱のイメージ。これが20個で20立米)
車重を少しでも軽くするためにアルミバンではなく、フレームむきだしの荷台にネットを張る。

走行距離をできるだけ短くするための工夫は、毎月見直される配車システムだ。

さながら戦場。

早朝から集荷にまわっていた車両が、最初の荷卸しに戻るお昼過ぎ。
早稲田商事のヤードはさながら戦場のようになる。

カメラを構える私のあたまに発泡スチロールの角がぶつかる、発泡スチロールの割れる音が場内に響く。

トラックから発泡スチロールを下すのは運転手と場内の若手の仕事だ。
ひもでしばってあるものはひもを持ってヤードに投げ飛ばす。

バラで積まれているものは、かぎ状の道具を使ってひっかくようにして荷卸しをする。
もう一度回収に戻る車両を早くヤードが出すために、場内が一丸となって動いているのだ。

溶かして固める。

素材に違いがあっても、リサイクルの基本は素材としての純度を高める工夫と輸送効率をあげるための梱包技術の向上。
発泡スチロールのように「空気をためるため」に開発された素材ならなおさらだ。

早稲田商事にはこのような破砕から溶融、固化まで一貫して行えるマシンが6台も揃っている。
取材させていただいた日は比較的物量の少ない日で、それなりに余裕を持った操業体制と聞いた。
(正直、私にはフル稼働にしか見えなかったが・・・)

大きな回転歯を使って発泡スチロールを粉々に破砕し、そのまま高温で溶かし、成型、自然冷却、固化する。
溶融に油など特別の媒体を必要とせず、朝一番に投入した発泡スチロールを電熱器で溶かせば、その後投入されるものについては、その前に溶融したものの熱を利用して溶かされる、とのことだ。
つまり、純度を高める工夫、そして輸送効率を上げるためのすべての要因が揃っていることになる。

創業者はケンカ上手な不良老人

創業者である熊原会長はもともと機械販売の営業マンだ。

今よりもずっと情報が少なく、だからこそチャンスも多く存在した時代。
会社を興す、ということが今よりももっと難しかった時代。

早稲田商事という社名はそんな営業マン時代によく立ち寄った雀荘で、早稲田大学の学生が言った冗談がきっかけだ。

「会社作るなら社名は早稲田商事にしなよ」

起業後に最初に手掛けたのは楽譜のコピー代行業。武蔵野音大の学生を相手にそこそこに儲かりはしたが、どうも物足りない。
当時の仕事仲間と相談をして、次に始めた仕事が廃棄物のリサイクル。

現在と同じ狭山市内で生涯の仕事となる、発泡スチロールリサイクルが始まった。

近隣住民の苦情がきっかけで現在の場所に工場を移転したのが平成3年。事業は好調。利益もしっかりと確保できる体制が整った。
発泡スチロール以外の廃プラスチックのリサイクルにも着手した。

大企業は高いコストをかけてISO14001の認証を受け、ゴミの処分コストを超えるリサイクルコストを負担する時代になっていた。

障がい者の働ける場所を創る

ある日、本社の駐車場の脇でしゃがみこんで煙草を吸う若者がいた。
近隣に住み、両親に扶養されている軽度の知的障害を抱えた若者。

寺育ちの熊原会長が当時から気にかけていたのが、
【世間体を考えて家族の手で社会から隔離された障がい者】の自立。

「そうだ。この場所を障がい者が働ける場所にしよう。」

毎朝、多くの障がい者がこの場所に通うようになった。
発泡スチロールのリサイクル行程は単純だ。シールなどの異物を外し、機械で溶かし、それを型に流し込んで冷やすだけ。

障がい者が笑顔で働ける場所ができた。

時代はエコが当然、さらに環境保護社会へシフトしていく。

様々な既得権益にもメスが入り、その波はエコ時代の象徴でもあるリサイクル施設にも及ぶ。
早稲田商事も例外ではない。工場閉鎖の危機もあった。

行政のチカラを引き出せ

発泡スチロールのリサイクルが産業廃棄物の中間処理にあたるとされ、行政から猛烈な指導をうけたとき、熊原会長の味方になってくれたのは、同じ行政の福祉課と地元密着の議員だった。

障がい者が生き生きと働いている場所をわざわざ行政がつぶす必要はない。
早稲田商事の事業が現在の基準に合わないのであれば、許可を与えて指導、監督すればいいではないか!

廃棄物指導課、建築指導課、福祉課、それぞれが環境の保護と障がい者福祉の両立を考え、そして今の早稲田商事がある。

そしてそんな行政のチカラを引き出したのは熊原会長独自の信念だ。

「経営者は利益を考えなきゃいけない。しかし人助けも考えないと天国には行けない。」

DNAを継ぐもの

正直言って、早稲田商事の創業者のキャラクターは濃い。
ならば、その想いを継ぐ後継者の苦労たるや相当なものであろう、と勝手に想像しながら現社長にお会いした。

株式会社早稲田商事の2代目社長は想像以上に若い20代の青年である。

会長の姓は熊原、そして現社長の姓は西澤。
姓が違ううえ、会長の息子にしては若すぎる。
(とは言うものの、あの会長のエネルギーに触れた後だと、これくらいの年齢の子供がいてちっともおかしくない気がするが)

実は、西澤社長は会長のお嬢さんの息子、つまりお孫さんである。
3人兄弟(男ばかり)の長男で、学生時代はそれなりに暴れん坊だったようだ。

「僕は会長とは全く考え方が違います。」

「会長が作ってきた理念を守ることに努力しますが、それ以上に会社が成長する手段を見つけたら、いつでもそこに飛び込む覚悟もできています。」

発泡スチロールを回収し、再資源化できる状態に加工し、環境に貢献する仕事。
その反面、貴重な石油資源を利用して「空気を運んでしまう」仕事。

一見すると相反する、ジレンマと呼んでいい性質をもつ仕事の中で若い経営者はもがいている。
プラスチックリサイクルの将来性、有効性に疑問はない。

ならば、輸送効率のいい商品をリサイクルしよう、とCDやDVDのリサイクルにも積極的に取り組む。
効率よく製品の純度をあげるために、処理前の商品を障がい者施設の協力を得て分別するプロジェクトへの参加も決めた。

名物会長のキャラクターに押されながらも、会長の理念を否定せず、更に一歩先を目指す。
経営は一人で責任を負い、営業は右腕の駒野工場長に任せる。

作業服でトラックを運転し、「営業は駒野一人で十分ですよ」と言い切るあたり、本人は否定するのだろうが、私には熊原会長のDNAの脈々とした流れを強く感じるのだ。

埼玉・狭山から発信しつづける想い

株式会社早稲田商事は今年創業45年を迎える。

産業廃棄物処理業者として、周辺環境への配慮をカタチにしようと、昨年エコアクション21の認証を受けた。
さらに、一般家庭から排出される廃プラスチック類のリサイクル化プロジェクトへの参入も考えている。

一般家庭から排出される廃棄物を取り扱う際に留意すべきは個人情報の保護である。
個人情報の保護という、プラスチックリサイクル業界ではおよそ必要とされなかった概念を社内に根付かせるためにプライバシーマークの認証も受けた。

産業廃棄物中間処理許可、個人情報保護システム、環境負荷管理システム。
プラスチックリサイクルを生業とする企業で、これだけ重量感のある仕組みをそろえた例は多くない。

それを可能としたのは、独自の路線を貫いた創業者の熱い理念と、それを受け継ぐ若い経営者の飽くなきビジネスへの情熱、そしてそれを支える従業員のチカラだろう。

埼玉・狭山から発信される若き経営者のプラスチックリサイクルへの情熱。
早稲田商事のこれからがとても楽しみになってきた。

(行政書士法人ココカラザウルス コンテンツ編集部)

【編集後記】
早稲田商事さんは弊社の創業当時からの大切なお客様です。
産業廃棄物中間処理の更新申請、プライバシーマークの取得、維持管理、エコアクション21の取得、維持管理、と上記コラムでご紹介した重量感あふれる仕組み作りのすべてに関わらせていただいております。
今回、このコラムでご紹介させていただく上で名物創業者と若手経営者のコントラストが多く描かれています。

しかし、本当のことを言うと私はこのコントラストはあまり強調したくなったのです。
なぜなら、早稲田商事を知る多くの人々が一様に感じるのがこのコントラストの面白さであり、逆にこれを中心にこの会社を描く事はあまりむずかしくなかったからです。

しかし、しかし。
無理だなぁ。

このコントラスト無くして早稲田商事に非ず。何を書いてもつまるところそこに至ってしまう。
早稲田商事さんのことはまた書かせていただきますので、そのときには別の視点のコラムが書ければと思っています。

行政書士法人ココカラザウルス 中小企業診断士 コンテンツライター 高原伸彰

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