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【産廃】財務診断は何をする?Ⅲ(収益性分析)

2020年9月12日07時32分

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

今回は収益性のお話

収益性というのは、『会社がお金を稼ぐ力』のことです。
非常に単純な話ですね。
 
財務診断書の提出を求められている会社というのは、現在の財務状況が好ましい状態にありません。
この財務状況を改善するためには、むやみな成長路線より、堅実な収益性の改善が求められます。

10,000千円の売上があって、最後にのこる利益が1,000千円であれば、10パーセントの売上高利益率(収益力)があります。
では、同じ1,000千円の利益でも、必要な売上高が20,000千円だとすると売上高利益率は5パーセントに低下します。
つまり前者の方が2倍の収益力を持つことになります。

 
今回考える収益性の改善は、今後の5年間かける財務改善の柱となる方針になります。
 

目指すは売上総利益率の改善

現在、財務状態の思わしくない産廃事業者が、今後5年間で財務状況を改善していくためには、売上高から売上原価を差し引いた売上総利益にスポットを当てて考える必要があります。
なぜなら、売上総利益(率)を適正に保つことは、サービスのクオリティの維持と深く関わってくるからです。


産廃収集運搬事業者の場合、売上高を決める要素の中で一番大きいのは『運搬単価』でしょう。
トラックの稼働率なども関係しますが、基本的には『運搬単価』が高ければ売上が大きくなり、低ければ小さいままです。
 
売上原価というのは、収集運搬用のダンプの減価償却費、ドライバーの給料、ダンプの軽油代など、事業に直接関わる費用です。
売上高からこの売上原価を差し引いた利益が『売上総利益』です。
 
さらに、この売上総利益を売上高で割ったものが、『売上総利益率』となります。
売上総利益率は同業他社との比較によって自社のレベルを判断することができます。

 


売上総利益(率)は、ずば抜けて高くすることができません。
そんなことをしたら、あっという間にお客様、従業員からそっぽを向かれること必至です。
売上総利益をずば抜けて高くするためには、売上単価をぴゅーんと高くするか、売上原価をシュッと下げるしかないからです。
 
売上単価を上げれば、支払うお金が高くなるので、当然お客様が怒ります。
逆に、売上原価を落とせば、今度はセコい待遇に従業員が怒り、サービスの質が低下したことでお客様も怒ります。
 
つまり、売上総利益を適度に高い位置で保つということは、乱気流の中を気球がちょうどいい高度で飛ぶような難しさがあります。

 
現在、財務状況が思わしくない会社の社長さんは、まず売上総利益(率)をどうすればいろんなトラブルなく上げられるかを考えてみてください。

営業利益(率)の改善も同時に考える

あまりクレバーでない経営者は、とにかく売上UPを寝言のように唱えます。
しかし、優秀な経営者は販売費及び一般管理費、いわゆる販管費の圧縮をニヤニヤしながら考えます。
この違いはなぜでしょう??

答えは簡単です。
売上はどの程度の利益をもたらすかわかりません。
しかし、経費の削減は100パーセントが利益になるからです。
 
例えば、最終的な利益が6%のA社があったとします。
営業さんがお得意様と居酒屋で3万円使ってきたとすると、この3万円を稼ぐためにはいくらの売上が必要でしょうか?
3万円 ÷ 6% = 50万円です。
50万円を産廃の収集運搬で売り上げるためには、4トンダンプで何回戦走らなければならないのでしょう?
 
販管費には、いろいろな種類があります。
役員報酬、事務員の給料、事務所の家賃、社長の交際費など、それらすべてが販管費です。
この販管費は、売上総利益から差し引かれる費用で、その最大の特徴は、本業のクオリティを落とすことなくリストラできることです。

 
だからこそ、クレバーな経営者は販管費の圧縮をニヤニヤ考えるのです。

収益性のまとめ

収益性をよくするための方法について、ここで今までのまとめをしておきましょう。

① 販管費を圧縮すれば全額利益になる。その上、やり方は簡単だからニヤニヤ考えればいい。
 
② 売上総利益を適正に保つのは困難。だから社長はここを必死に考えた方がいい。

 

余談ですが・・・販管費は売上総利益を高めるためのビタミン剤

売上総利益はその会社のプライドが数値化されたものと考えてください。
同業他社よりもしっかり高い単価、同業他社よりも少し高い売上原価を維持すれば、同業他社よりも高い売上総利益を確保することができます。

他社よりも高い単価を維持するためには、高品質のサービス提供が必要です。
高品質のサービス提供のためには、少しだけ高い売上原価が必要になるはずです。
 
例:運転手の給料UP(いい運転手にはいいお給料が必要です)
例:車両の入れ替え

 

同業他社よりもしっかり高い単価はどうやって維持できるでしょうか?
ここが一番の問題ですね。
答えはそれぞれの会社の企業体質にもよると思いますが、私はこれまでの営業の経験から本業を超えたサービスにあると思っています。
 
ある会社さんは、営業の情報力かもしれません。
またある会社さんでは、緊急時の対応力かもしれません。
※せっかちな得意先の社長にとって、電話をしたらすぐに駆け付けてくれる営業やダンプの運転手は何物にも代えがたい宝物かもしれません。
 
この余剰的なサービス(実際にはこいつが本業以上にモノを言うのですが)を支えているのが販管費です。
売上原価のような炭水化物、タンパク質ではありませんが、健康(適正な売上総利益)をささえるビタミン剤といっていいでしょう。

 

【中小企業診断士/行政書士 高原伸彰】

 

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