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【産廃】財務診断は何をする?Ⅳ(代表者へのインタビュー)

2020年10月8日06時41分

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

形式診断が終わったら個別診断へ

ここまでは貸借対照表と損益計算書によって、現在の貴社の状況を分析してきました。
良くも悪くも、ここまでは形式的な診断と呼んでいいでしょう。

財務診断を健康診断に置きかえて考えてみましょう。
 
貸借対照表によって、現在の体力がわかりました。
債務超過がある場合は、程度にもよりますが、会社が何らかの病気になっている状態です。
 
損益計算書によって、この1年間の生活態度がわかりました。
営業赤字の場合は、キチンとした収入源がなかったか、収入はあったのに支出が身の丈に合っていなかったか、なにがしかの理由があるはずです。

 

どうして赤字になったのか

産業廃棄物処理業で財務診断書の提出を求められる場合というのは、多くは3期連続赤字プラス債務超過の場合です。
債務超過も問題ですが、まず、なぜ3期連続の赤字になってしまったのかを考えます。

1期だけの赤字であれば、いろいろな理由が考えられます。
よくある理由の一つがいわゆる『膿出し』です。
 
ここのところ黒字の続いている会社さんが、今期の決算前の試算を見て、
『頑張ってもトントンかあ。ちょうどいいや、いつできるかわからないから、一気に減価償却しちゃうべさ!』
と、いうようなケースが考えられます。
※当社も2期前にやりました。
 
この場合は理由がしっかりわかっているので、問題はありません。
赤字連続2期もまだ理解できます。
 
しかし、3期連続となると、ちょっと話が違ってきます。
3年前から尿酸値の数値が8を超えているにも関わらず、まったく改善しないで二桁が夢(?)でなくなった状況です。

 
この状態は正直いただけません。

そして債務超過になりました

赤字が3期も4期も続くと、それまで蓄財してきた剰余金も底をつきます。
ここから先は、ついに債務超過の世界です。

『今ある財産をすべて金品に変えても、まだ借金が残る状態』
これが債務超過です。
 
私たちが財務診断書を作成する際にまずお聞きするのは、なぜ3期も連続して赤字が続いたのか、なぜ債務超過になってしまったのか、その経緯です。
別に責めるわけではないのですが、どうしてこの状況になったかをつまびらかにしておかないと、今後の再生計画が立てられません。

 

今後の展望を考えるー中小企業診断士の本領発揮だ

形式的な財務診断の後に、必ず行うのが経営者へのインタビューです。
もちろん、お会いしてお話が聞けれるのが一番ですが、当社のお客様は遠方の方も少なくないので、資料を見ながら電話で対応することもしばしばです。

私たち、中小企業診断士の個々の実力が発揮されるのは、このインタビューからです。
ワザと望んで3期連続で赤字にしたり、債務超過になったりしたわけではないのですから、そこには必ず理由があります。
経営者それぞれの(現状に対する)思いをしっかりと受け止めて、今後の展開を良い意味で作文していくのが、私たちの仕事です。
 
作文というと、ちょっと良くないイメージかもしれませんが、将来の経営計画、財務改善計画など、もともとよくできた作文程度のものと考えていただいて結構です。
そんなに大層なもんじゃないです。
 
ただ、私が社長にインタビューするときに意識しているのは、自分で現状を語ってもらうことで、現状を再認識してもらうことにあります。
人間に例えれば、体のどこが悪くて、そうなった原因はどんな生活習慣によるものなのか、をしっかりと理解してもらうことです。
 
そうすれば、経営改善のために今後やらなければならないことがおのずとハッキリしてきます。

 
今後の展望は、5年以内に債務超過を解消する計画以外にありません。
どうしても無理矢理プラス力技の2本立てになってしまうのですが、作るからには実現可能な作文にしてやるぜ!と意気込む中小企業診断士なのです。
 

【中小企業診断士/行政書士 高原伸彰】

 

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