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経審をわかりやすく解説するシリーズ、今回で最後となります。
最後のキーワードは『W』です。
Wは会社の社会性を表す
社会性と言われても、ピンとこないかもしれませんが、要は、法令や保険制度などを守っているかどうかを問われていると考えていいでしょう。
社会性がある=法令や制度を遵守する姿勢があること
法令や制度を遵守する姿勢があるかどうかについては、二つの方向性から考える必要があります。
社会保険への加入を積極的に行っている、国、特殊法人等又は地方公共団体との間で防災協定を締結している等、国などが定めた制度を積極的に利用する方向性が加点と判断されるものです。
②法令等を守っている(違反していない)という方向性
①に比較して消極的な内容ですが、こちらも大切な社会性の判断材料になります。
法令等を遵守する姿勢が点数化されます。
Wの内容を詳しく
W点の基本がわかったら、その内容を詳しく見ていきましょう。
点数化されるポイントは、全部で9個あります。
雇用保険、健康保険、厚生年金、退職金共済制度等、各種の保険、補償制度への加入状況が数値化されます。
W2:建設業の営業年数
建設業の許可を受けていた年数をもとに数値化します。
W3:防災協定締結の有無
国や特殊法人、地方公共団体等との間で、防災協定を締結している際に加点されます。
W4:法令遵守の状況
建設業法に違反があって、営業の停止などを命ぜられた場合に減点される。
上記②の、消極的意味合いの代表です。
W5:建設業の経理に関する状況
難しい説明は省きますが、要するに会社の経理を専門家が監視する体制になっているかどうかが問われます。
W6:研究開発の状況
一定以上の研究開発費を拠出している会社に加点されるシステムですが、ほとんどの会社には関係ないでしょう。
W7:建設機械の保有状況
一定の大きさの建設機械があれば、加点されることがあります。
W8:ISOの登録状況
品質系の9000シリーズ、環境系14000シリーズを認証取得していると、加点されます。
W9:若年技術者の育成及び確保の状況
35歳未満の技術系職員の数によって加算されることがあります。
変な言い方ですが、今ちゃんとしていない会社さんは伸びる余地のある部分です。
逆に、しっかりした会社さんでは、改善の余地がありませんね。