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巡回指導は定期的に行われる
巡回指導というと、一般貨物(トラック)と一般貸切(貸切バス)で実施されます。
トラックの場合もバスの場合も、業務の状態を診断して是正を求める専門機関が行います。
トラックの場合は2年に一度、バスの場合は基本的に毎年指導が行われます。
巡回指導は営業所単位で行われますので、営業所の数の多い事業者に言わせると、
『なんだか、年がら年中指導されてるようだよ・・・』
という感じかもしれません。
巡回指導は営業所単位で行われますので、営業所の数の多い事業者に言わせると、
『なんだか、年がら年中指導されてるようだよ・・・』
という感じかもしれません。
巡回指導と監査は違う
巡回指導は、行政から委任を受けた民間機関が行います。
一方、監査は運輸支局、つまり行政の担当者が直接出てきて行います。
巡回指導の場合は、よほどひどい状態でなければ、指導後の改善で事なきを得ます。
しかし、監査は別ものです。
監査の場合は、よほどしっかりした会社でなければ、まず無傷では済みません。
しかし、監査は別ものです。
監査の場合は、よほどしっかりした会社でなければ、まず無傷では済みません。
巡回指導は厳しい方がいい
つまり、巡回指導でいくら厳しい指導を受けたとしても、実罰を受ける可能性はほとんどないわけですから、巡回指導では『ある程度しっかりした指摘を受けた方が利益になる』ということです。
3ヶ月ほど前に、西日本のとある貸切バス事業者さんから『監査後の対応』についてのご相談がありました。
ご相談の詳細は以下のとおりです。
①監査で10以上の指摘を受けた。
②違反をすべて加算すると200日車を超える
③巡回指導では、毎年どの営業所も指摘ゼロが続いていた
3つある営業所のいずれも、毎年ゼロ指摘が続いたので、『これで大丈夫』と信じておられたようです。
ご相談の詳細は以下のとおりです。
①監査で10以上の指摘を受けた。
②違反をすべて加算すると200日車を超える
③巡回指導では、毎年どの営業所も指摘ゼロが続いていた
3つある営業所のいずれも、毎年ゼロ指摘が続いたので、『これで大丈夫』と信じておられたようです。
しかし、私が実際に現地を訪れてチェックさせていただくと、かなり初歩的な部分での法令違反が目立つような状況です。
この状態で巡回指導がゼロ指摘とは、『一体どこを見て帰ったのか』と怒りを覚えるような仕事です。
もしも、この事業者さんにしっかりとは言わずとも、まともな巡回指導員が入っていれば、その時点で都度改善されて、200日を超えるような実罰をもらうことはなかったはずです。
この状態で巡回指導がゼロ指摘とは、『一体どこを見て帰ったのか』と怒りを覚えるような仕事です。
もしも、この事業者さんにしっかりとは言わずとも、まともな巡回指導員が入っていれば、その時点で都度改善されて、200日を超えるような実罰をもらうことはなかったはずです。
50日車を超えると影響は3年続く
行政処分は、50日車を超えると実際に車両の使用ができなくなります。
しかし、この処分の影響は車両の停止期間が終わった後も延々と続きます。
①セーフティやGマークの申請が一定期間できなくなります。
②貸切の場合、次の更新までに安マネの第三者機関認証を受ける必要があります。
③半年から一年で再度監査が入ります。
④一部、認可の必要な申請ができなくなります。
②貸切の場合、次の更新までに安マネの第三者機関認証を受ける必要があります。
③半年から一年で再度監査が入ります。
④一部、認可の必要な申請ができなくなります。
巡回指導で厳しいことを言われたら、ぜひお礼を言うくらいの気持ちを持ってください。
逆に何年も指摘ゼロの場合は、ぜひ私たちのような民間の専門職にチェックを依頼してください。
違反状態が続いていると、最終的には大きな事故になって返ってきます。
【中小企業診断士/行政書士 高原伸彰】