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【貸切バス】【貨物】事業用自動車運送事業の始め方3(車庫)

2020年10月30日12時17分

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

車庫はユニットの一つ

前回の記事で、『事業用自動車運送事業は営業所を中心とするユニット単位で事業を行う』、とお伝えしました。
営業所と休憩・睡眠施設、車庫がそのユニットになります。

車庫は事業用自動車を保管する場所なので、とても重要な施設です。
規制緩和前は、車庫に屋根がある、つまり有蓋車庫であることが条件だった時代もありますが、現在は屋根がなくても認めてもらえます。
昔に比べれば条件は緩くなっていますが、どこでもいいわけではありません。

 

営業所との距離

車庫は営業所に併設していることが基本です。
ただ、大型トラックを10台も停めようと思えば、ピッチピチに停めても400㎡は必要になりますから、それだけの土地を備えた営業所を探すのは大変です。
そこで一定の距離の範囲内であれば、営業所と車庫が離れていることも認められています。

貨物と旅客で違いがあります。
▶貨物の場合
営業所や休憩仮眠施設と車庫との距離については、各都道府県によって違いがあります。
地方はおおむね5㎞以内、都市部は10㎞~20㎞となっています。
都市部の土地事情を考慮したものだと思われます。
 
▶旅客の場合
注意が必要なのは、旅客自動車です。
旅客自動車の車庫については、全国一律で2㎞以内となっています。

 

車庫は市街化調整区域でもOK

営業所や休憩睡眠施設は、建物が立っていることが条件となっていますから、基本的に市街化調整区域はNGとなります。
しかし、車庫の場合は、事業用自動車が駐車できればいいので、調整区域でも何ら問題ありません。

例外的に、農地は許可になりません。
当局が審査で調べるかどうかは知りませんが、法令上NGであることは覚えておいてください。
※今はネット上で農地がどうかがすぐにわかるので、たぶん審査では確認していると思います。
 
よくあるミスとして、『現在資材置き場として使われているところが実は農地だった』、というものがあります。
車庫を借地でお考えの場合は、必ずその土地の謄本を取得して、田や畑になっていないかどうかを確認しましょう。

 

契約期間にも決まりがある

車庫が自分の持ち物であれば問題ないのですが、もしも賃借しようと考えている場合には、賃貸借の契約期間にもルールがあります。

こちらも、貨物の場合と旅客の場合で違いがあります。
▶貨物の場合
基本的には、1年間は借り受ける契約が必要です。
 
▶旅客の場合
貨物よりも厳しく3年間の契約が必要です。

 
貸主が、どうしても1年以上の契約をしてくれない場合はどうすればいいでしょう?
その場合は、自動更新が付記されていればいいことになっています。

▶自動更新文言の入れ方
本契約は、令和〇年〇月〇日より令和〇年〇月〇日までとする。ただし、契約期間満了の1か月前までに、いずれの契約当事者からも異論がない場合には、本契約と同一の条件でさらに1年間更新されるものとし、その後も同様とする。
 
要するに、『よほどのことがなければ、契約は更新されることが前提』となっていればいい、ということです。

 

前面道路も大問題

車庫の出入り口とつながっている道路(公道)のことを『前面道路』と言います。
前面道路は、事業用自動車が頻繁に通行する道路ですから、安全性を保つことがとても重要です。

前面道路で問題になるのは、大きく2点です。
①道路の幅が十分かどうか
②安全な交通の妨げにならないかどうか

 
道路の幅は、車両制限令という法令によって規制されます。
この点については、以下の記事に詳しく記載していますので、参考にしてください。
Click!⇒貸切バスやトラックの車庫、前面道路が狭くてもあきらめない
 
②については、各地方運輸局によって対応が異なります。
比較的厳しい印象なのは、沖縄でしょうか。
車庫出入口に一番近い交差点までの距離や、通学路になっていないかなど、細かい申告が求められます。
 
『車庫の出入り口が、交差点に極めて近い』など、安全な交通の妨げになる可能性がある場合は、地元の警察などへの照会も必要かもしれません。
※通学路側に出入口を設けて許可になったのですが、後で地元住民の苦情が相次ぎ、出入口を変更した事例を聞いたことがあります。

 

前面道路が私道だった・・・

このようなケースも少なくありません。
この場合は、私道の所有者から通行許可をもらうことになります。
 
ただし、私道が生活道路で、さらに複数の住民の共同所有だったりすると、一気にトラブルの要素が増大しますので、このような場合は、その土地をあきらめる選択肢も用意しておいた方がいいかもしれません。
 

次回は『運行に必要な人員』についてお話しします。
 

【中小企業診断士/行政書士 高原伸彰】

 

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