貸切バス専門特定行政書士・一般貸切旅客・一般貨物運送・貸切バス更新・運輸安全マネジメント・BCP
ご相談フォーム

【旅客】【貨物】運輸安全マネジメント ナメてかかると危ない・・・

2020年9月6日05時33分

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

運輸安全マネジメント、ちゃんと運用してますか?

事業用自動車を運行させている事業者であれば、運輸安全マネジメントについてはある程度ご存じだと思います。
意味がよくわかっていない方針を立てて、できるかできないかわからない目標を営業所に掲げればいい、なんて思っている事業者さんありませんか?


※国土交通省 Click!⇒運輸安全マネジメントガイドラインセミナー資料より
 
運輸安全マネジメントは、平成18年に導入された『マネジメントシステム』の一種です。
マネジメントシステムの最大の特徴は、それぞれの事業者のレベルに合わせて、継続的な改善を続けて目標に近づいていく点にあります。
 
運輸安全マネジメントは、上記のガイドラインにもあるように、大きな事故が発生するたびに改良をされ、周知されてきました。

 
しかし、残念ながら、運輸安全マネジメントのような『マネジメントシステム』は、それが有効に作用するまでにそれなりの時間がかかります。
たとえて言うなら、マネジメントシステムは大きな車輪と言っていいかもしれません。
 

大きな車輪というのは小さなものに比べて慣性モーメントが大きいので、回転を始めるまでに時間がかかるのです。
一方で、慣性モーメントの大きな車輪というのは、一旦回り始めると、今度はなかなか止まらなくなる特性も持っています。
 
 

何をやるのか、一度整理しておきましょう

つまり、運輸安全マネジメントも、最初の数年はある程度しっかりと回していかないと、なかなか有効に作用するまでに至りません。
まずは最初の数年をしっかりと頑張る。
その姿勢がとても大切です。

では、運輸安全マネジメントとは、いったい何をするものなのか、少しだけ見ておきましょう。
 
①安全方針
事業者が安全をどのようにして守っていく、維持していくかの大きな考え方を示します。
安全というのは、事業者にとっては利益の源泉(水源)であり、また、社会にとっては、共通(公共)の利益となります。
事業者がこの『安全』という2文字を、どのように捉えているかを端的に示す言葉の集まり、それが安全方針です。
 
②目標の設定と取組計画の作成と達成状況報告
上で宣言した方針に従って、自社の目標を設定します。
このステージは、通常マネジメントレビューの際に行われることが多いので、今年度の達成状況の報告と、次年度の目標の立案を同時に行うことになります。
 
更に、この目標は単年度だけでなく、複数年度にわたって行う取り組みについても立案します。
なぜなら、単年度ごとの目標も大事ですが、目標の中には数年かけて達成するようなものもあるはずだからです。
※そうでなければ、それはそれで会社としておかしい。
つまり、来年度は事故をゼロを目標にして、さらに数年かけて全社にデジタコを導入する、というような形が正解になります。
 
取組計画は、上記の具体的な目標を達成するために、どんなことをやるのか、というさらに具体的な計画を作成します。
例えば、事故ゼロのために、報奨金などのインセンティブ制度を作るとか、ドライブレコーダーの抜き打ちチェックをやる、などが挙げられます。
 
来年度の目標と計画の作成と同時に、今年度の目標達成状況、計画達成状況も報告します。
 
③コミュニケーション手段の確保状況
マネジメントシステムの本旨はトップダウンです。
経営トップの強力なトップダウンを組織が受け止め、実現のために努力するのがマネジメントシステムのあるべき姿です。
そしてこのトップダウンと同時に大切なことは、組織の側から経営トップに対する報告、上申、つまりボトムアップです。
 
マネジメントシステムは、この二つのコミュニケーションの流れ(時には対立)によって、より充実したシステムへと成熟します。
どのようにして、このコミュニケーションを確保するか、その手段も決定しておく必要があります。
さらに、この中には、情報伝達のしくみや緊急時の連絡網なども含まれます。
 
④教育・研修の実施状況
マネジメントシステムを回していくのに必要なのは、強力なマンパワーです。
どんな業界でも同じことが言えますが、最初から優秀な人材だけを確保するのはほとんど無理な試みです。
しかし、そうでもない人材(失礼!)をそこそこ使えるように育てるために、教育というシステムが存在します。
 
その事業者が安全という利益の源泉(水源)を手にいれるために、もっとも力を注ぐべきはマンパワーの確保、つまり教育です。
ここでは、年間の教育スケジュールやその達成度、管理職のための研修計画などについて記載します。

 
本当はまだまだ決めなければならないことがありますが、最低限必要な部分だけをかいつまんで解説しました。

安全情報の公表と報告の違いわかりますか?

運輸安全マネジメントは、自社の安全に対する取り組みを視覚化したものです。
本来的には、自社の利益を確保するため(安全の確保=利益の確保)に行うものですから、自社内で完結して問題ありません。
 
しかし、運輸安全マネジメントには『自社の利益の確保』という目的以外に、『共通(公共)の利益の確保』という目的もあります。
運輸安全マネジメントを公共の利益のために利用するには、その内容の公開が効果的です。

安全情報には、公表と報告の2種があります。
ここがよく勘違いされているので、ちゃんと理解しておきましょう。
 
★安全情報の公表
自社のホームページを利用するのが一般的ですが、なんなら営業所に貼り付けても構いません。
貨物・旅客のすべてで共通して公表する義務があるのが3項目、そして一般貸切はそれに加えて6項目の合わせて9項目を公表しなければなりません。
 
①輸送の安全に関する基本的な方針、目標及びその達成状況
②事故に関する統計
③行政処分を受けた場合は、その後の改善状況

※ここまでは貨物・旅客すべて共通
↓ここから下は、『一般貸切にだけ』要求される項目

 
④安全管理規程(規程そのもの)
⑤輸送の安全のために講じた措置及び講じようとする措置
⑥輸送の安全に関する情報の伝達体制その他の管理体制
⑦輸送の安全に関する教育及び研修の実施体制
⑧輸送の安全に係る内部監査の結果並びにそれに基づき講じた措置及び講じようとする措置
⑨安全統括管理者に係る情報

 

一般貸切は追加で公表する項目があります

一般貸切事業者には、上記の安全情報の公表に加えて、安全情報の報告が義務づけられています。
これは、国交省のシステムにログインして必要事項を入力するものです。
入力された情報は、一般のバス利用者が検索サービスで利用できるようになっています。

★安全情報の報告
国土交通省のシステムにログインして報告します。
Click!⇒旅客自動車運送事業者・報告情報管理・集計システム
 
このシステムから事業者の情報をいろいろ入力すると、公共の利益のためにその情報が公開され、さらに検索もできるようになっています。
Click!⇒貸切バス事業者の安全情報検索

 

事業用自動車の運送事業者にとって、さぼると怖いのは安全情報の報告です。
この報告を怠っていると、巡回指導で厳しく指摘されますし、さらに一般貸切事業者については、報告が1期でも抜けていると更新審査がストップします。

当社のサポート先は当社がすべてコントロールします

サポート先の皆さまには後日メールでご案内しますが、当社で新しいサービスをご提供することにしました。
 

① 予め決めておいた監査の時期に、当社が主導で『監査に必要なチェックリスト』をお送りして、監査を実行していただきます。
 
② 同じく、決めておいたマネジメントレビューの際には、当社のコンサルタントがうかがって、議事進行をさせていただきます。
※今年度の達成報告や、次年度の目標作成、予算作成などがありますので、2時間から3時間程度の時間を確保していただきます。
※フルサポートのお客様に限らせていただきます。
 
③ サポートライトのお客さま用に、運輸安全マネジメント簡単運用シート(エクセル)を配布いたします。
※フルサポートのお客様にもお配りいたしますが、このシートを使っての運用は車両5台程度までの小規模事業者が適しております。
 
運輸安全マネジメント簡単運用シート(エクセル)の特徴
▶基本ページに必要な情報を入力すると、以下の派生ページが自動で作成されます。
✔掲示用(ホームページ・営業所)のまとめページ
✔運輸安全マネジメントガイドラインへの適合性チェックシート(監査用)
✔安全情報の公表ページ
 
※現在、作成中です。
9月中には配布の予定です。

 
マネジメントシステム本来の趣旨から考えると、私たちのようなコンサルタントが介在せず、このような便利ツールを利用することなしに、自分たちだけで運用するのが一番です。
しかし、事業用自動車専門のコンサルタントとして多くの事業者の皆さんと関わりあう中で、なかなか運輸安全マネジメントが有効に作用していない現状が見えてきます。
 
前述したように、マネジメントシステムは、回し始めが一番大変です。
そうであれば、まずは回し始める時期だけでも、コンサルタントが補助したり、このような便利ツールを利用してもいいのではないかと考えました。
まず最初のきっかけ作りとして、どうぞご利用ください。
 

【中小企業診断士/行政書士 高原伸彰】

 

ご相談にはフリーダイヤルをご活用ください。
0120-359-555

この番号にダイヤルしていただきますと、代表者のタカハラの携帯電話に転送されます。

朝6時から夜10時まででしたら年中無休でご相談に応じます。

行政書士の仕事に関すること、中小企業の経営に関すること。
どんなことでも「困ったときのタカハラ」、「困ったときのココカラザウルス」をぜひご活用ください。
貸切バスの年間サポート
仕事に役立つ最新情報
乗務員教育ビデオ配信
貸切バスの年間サポート